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財産分与について

財産分与とは


財産分与とは夫婦が協力して築いた共有財産を分配することを言い、次の4つの側面があります。一般的には、(1)清算的意味が中心で、(2)が補充的な意味をもつものとされています。

(1) 清算的財産分与
婚姻期間中に夫婦の協力で蓄積された財産を清算し、夫婦で分配することで、お互いの公平をはかる目的です。財産の名義や権利が、夫や妻のどちらか一方のものになっていたとしても、財産を築くには夫婦の協力があったと考えられ、裁判などでは貢献度の割合により財産を分配する方法がとられます。

(2) 扶養的財産分与
離婚によって夫婦の一方が生活の不安をきたす場合に、扶養的意味の財産分与を行い、その生活の維持をはかる目的です。
例えば、長年専業主婦だった妻が高齢や病気などの理由で職に就けない場合や、幼い子供をひとりで養育しており職に就けず生活が困窮する場合など経済的に困難な状況にあるとき、夫は、妻の経済的自立の目処がたつまでの間、生活を保障しなければなりません。

(3) 慰謝料的財産分与
財産分与と慰謝料を区別しないで金銭の請求や支払いを行うことです。いわゆる「慰謝料」とは異なりますが、実情として財産分与の支払い額を決定する際には、慰謝料を考慮することが多くあります。 民法760条に、「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する」と規定されているためですが、見解が分かれています。

つまり、慰謝料と財産分与は本質が異なるため、両方一括して請求してもよいし、別々に請求してもよいということです。

(4) 過去の婚姻費用の清算
婚姻期間中の婚姻費用(生活費)を財産分与に含むことです。通常、婚姻中に婚姻費用分担請求として処理されます。

 
財産分与の対象となるもの


財産分与の対象となるもののは、現金・預貯金・不動産・車や家財道具などの動産・ 有価証券・生命保険金・会員権(ゴルフ場など) ・退職金・年金などがあります。

反対に対象とならないものは、結婚前に個人で所有していた財産・結婚前に与えられた財産や家財道具・相続財産、贈与財産・個人で使用する日常品などです。

なお法人化していない個人経営の財産は、財産分与の対象となるので注意が必要です。

財産分与の目安として、司法統計年報(平成16年)の支払額別の取決め表によれば、総数666件のうち、一番多いのは100万円以下(151件)、次いで400万円以下(98件)、200万円以下(91件)、1,000万円以下(80件)の順番になっています。中には2,000万円を超える人(22件)もあり、幅のあることがわかります。
*金額は預貯金・不動産などすべての財産分与を含みます。

しかし算定不能が104件と実質2番目に多く(対象はおもに不動産)、不動産を多く所有する人は、事前の対策がいっそう必要といえそうです。


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